この作品は展覧会終了後、襖に仕立て、日本最古の観音寺と言われる大阪のあびこ山観音寺の襖絵になります。田辺さんの出品作もこの同じあびこ山観音寺の立体の天井画として設置されるイメージに基づいています。
とても横に長い作品なので、バラバラにならないように注意しています。虹を観察し、選びだした12色を用いていますが、そもそも色相の違う12色を1枚の作品にまとめることは、実際制作をしてみると、かなり大変な作業でした。
今回の二人展には掛軸も一点出品します。今それで掛軸の裂地を選んでいます。とても古いものをいくつもコレクションしていますので、絵の色に合う布を探しています。
掛軸はこのような形状で仕上がります。この裂地は特別に手に入れた大切なコレクションの一つです。その古い裂地を使い、現代の絵画を表具することにより、まさに伝統と革新のコラボレーションとしてこの掛軸は意味を持つと思います。意匠の持つ宇宙的イメージがこの作品に合うと思い、組み合わせました。